作品集46(1/2 ページ)

Most Valuable Poem ~作品集46~

いよいよ始まりました、作品集別MVP!

ぜひ楽しんでいってくださいね!


感想投稿数ランキング

作品への感想投稿数が多かった上位3名が選ばれます。一つの作品に複数回感想を投稿した場合は1回とします。自分の作品へのコメント(返信)はカウントしません。

順位 作者(敬称略) 感想投稿数
1位 コロンボ 47
2位 KAMOMI->RU  23
3位 ayu 21

 

1位はコロンボさん。47作品に感想をいただきました。おすすめの作品は「初恋」 作者からのメッセージにある通りすごくシンプルな詞ですが、短くシンプルだからこそ究極の愛の歌となっているのではないでしょうか。

2位はKAMOMI->RUさん。23作品に感想をいただきました。おすすめの作品は「多摩ゾン川」 タイトルもさながら川への例えや最後のどんでん返しも魅力的です。

3位はayuさん、21作品に感想をいただきました。おすすめの作品は「Don't forget the sin」 生きることについて考えさせられる詞です。 

 


特別賞

感想コメントがつかなかった作品で他の部門に選出されていない作品を選考対象にし、私、藤松咲希が気に入った作品を1~3作品ほど選びます。藤松の完全なる独断と偏見での選考となりますがご了承ください(汗

 

まずは犬さんの「授業」 授業中の何気ない風景を切り取った作品です。なんで勉強なんかしなければいけないんだろう。誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。私はこの作品を読んで中学時代を思い出しました。懐かしい。

 

 

   

授業

ぶつかって
何を壊して
何を掴んで
ここにいる

ぶつかって
何もしないで
何もないまま
ここいいる

今答えのない答えを求めてる
誕生のわけとか
黒い固まりに押し潰されそうだから

考えてみれば
初めての雄たけびをあげて
授業が始まった

授業のチャイムが鳴っても
情けない顔で肘をついて
ヨダレ垂らして寝ている

授業のチャイムが鳴っても
冴えない顔で肘をついて
ボッーと外をみつめてる

たまにあの子も見つめてる

授業中なのに

花の水やりを忘れていた
空色のジョウロは黒ずんで
元の色は分からないよ

授業のチャイムが鳴っても
筆記用具出さずに伏せて
教科書立てて寝ている

授業のチャイムが鳴っても
やるきない顔で肘をついて
関係ないこと考えている

たまにあの子を考えている

考えているだけ

こんな感じなのに
授業はサボらないよ
屋上が開いていても

授業のチャイムが鳴っても
真面目でまともな振りで
ノートに自分の世界を作る

授業のチャイムが鳴っても
冴えない顔で肘をついて
ボッーと外を見つめてる

たまにあの子もみつめてる

見つめてるだけ

そんな感じで

そんな授業中

作者;犬
作者・犬さんのプロフィール
ジャンル; [ 歌詞 ]   20170114() 180005秒 公開
この作品の著作権は 犬さん にあります。無断転載は禁止です。

作者からのメッセージ

作者からのメッセージはありません。

 

次はあめだまりさんの「2016」 心理描写と現実の描写を使い分けて、年の瀬を見事に表現しています。同じフレーズの繰り返しや対比表現を使って訴えかけることでどこか孤独な様子がひしひしと伝わってきます。淡々としているけどずっしりと重みのある、とても深い詞です。

 

   

2016



今夜は部屋の明かりを消して
布団の中で泣いている少女
毎晩彼女が口ずさむ歌を聴いている
ぬいぐるみは横になって天井を見る

日付が変わる直前のFM
BGM
で眠気覚まし
なぜかまだ寝たくない
明日が怖いからかな


未来に自分1人しかいない気がして
ふいに不安になってしまうよ
期限切れの愛じゃ孤独は愛せない
そもそも温もりは見た目だけなのかもな




父が家を出て一年
彼女と別れて半年
バイトを辞めて一月
そろそろ今年が終わりそう

僕は変わらなくとも世界は変わっていった
変わる世界で僕は部屋の隅にうずくまってた

自分から遠ざけたくせに 叫ぶ「行かないで」
どうせ言葉は無力だ 時の流れに浮き沈みして

いつの間にかあの子に彼氏ができていたよ
いつの間にか月が小さくなっていたよ








初めて見たとき目を逸らした
妹の足の痣も消えてきた
それでも心の傷はまだ癒えなくて
そこに恐怖が染み入って痛みを出す

湯船にため息浮かべて
そっと吹き飛ばしてみる
もろいそれは優しく散って
滴にまとわりついていく


涙は明日の糧になんかならないよ
歌じゃ明日救われないよ
助けになるのは今このときだけ
それでも今はこれで十分だろう




父が家を出て一年
彼女と別れて半年
バイトを辞めて一月
そろそろ今年が終わりそう

僕は変わらなくとも世界は変わっていった
変わる世界で僕は部屋の隅にうずくまってた

自分から遠ざけたくせに 叫ぶ「行かないで」
どうせ言葉は無力だ 時の流れに浮き沈みして

いつの間にか友達を嫌いになっていたよ
いつの間にかこの街にも雪が降ったよ








みんな自分勝手だ
「君は優しいね」と言いながら
僕にいろいろ押し付けてくる
曲や思想や好みを

そんな僕は傷つきたくないから
それを受け入れる
誰かを傷つけるのが怖いからな
ほらやっぱり自分勝手だ


朝を待つ友達の住むアパート
深夜12時半の寝息と生活音
心に響く足音と暴言
尽くした思いやりにくるまる夜




父が家を出て一年
彼女と別れて半年
バイトを辞めて一月
そろそろ今年が終わりそう

僕は変わらなくとも世界は変わっていった
変わる世界で僕は部屋の隅にうずくまってた

自分から遠ざけたくせに 叫ぶ「行かないで」
どうせ言葉は無力だ 時の流れに浮き沈みして

いつの間にか楽しみが減っていったよ
いつの間にか来る新しい年を前に立ちすくむよ

作者;あめだまり 作者・あめだまりさんへメールする
作者・あめだまりさんのプロフィール
http://www.mc-soul.com/poem/jubunairu/
ジャンル; [ 歌詞 ]   20161231() 182333秒 公開
この作品の著作権は あめだまりさん にあります。無断転載は禁止です。

作者からのメッセージ

今年の締めくくりに、この2016年を振り返った一作を投稿させていただきます。
年明け後の目標としては、1月中にMY作品集を更新できたらいいなと思っています。

本年度もありがとうございました。2017年もどうぞよろしくお願い致します!
それでは、良いお年をお過ごしください。

3つ目はにこさんの「ラテアート」 アイデア賞と迷いましたが、見事な表現力に圧倒されこちらの賞にいたしました。

私の解説はもはや必要なさそうですね。

   

ラテアート




きめ細かく 包んだ ミルクの嘘
あなたが 隠した 苦い本当

砂絵を描く要領 そのココアで
「いつか」は 形になるの?


嫌いだった 見て見ぬ振りが 得意になった
美味しいところだけ 選んで 味わいたくて



飾り付けられた もったいない愛想を
特等席から 堪能しなきゃ
少女のような 瞬く間の 甘いひととき
素朴な疑問よ 日曜日のあなたは
一体、どんな顔をしてるの?
知る由もない 私を 可愛がって頂戴






エスプレッソに 良く似た 出会いの日よ
親密以上に 軽く 濃密

知りすぎれば 傷つく そんな基本
あっさり 忘れるくらい


恋心と 会えない夜を ブレンドしたら
明け方になる頃 完成 深みのジェラシー



使われるほどに コーヒーカップの底
色素が沈着するのと同じ
あなたにだって 染みついてる 幸せの匂い
薄ら 残り香 月曜日の私は
しっかり上手く 笑えてるかしら
瞳に映る答えが 見たくなくて キスした





たとえ、「いつか」が 悲劇でも 今はまだ
そっとしておきたい 私たちの ラテアート




飾り付けられた もったいない愛想を
特等席から 堪能しなきゃ
少女のような 瞬く間の 甘いひととき
素朴な疑問よ 日曜日のあなたは
一体、どんな顔をしてるの?
知る由もない 私を 可愛がって頂戴


知りたがらない ふたりの 不都合な真実


作者;にこ
作者・にこさんのプロフィール
ジャンル; [ 歌詞 ]   20161123() 041355秒 公開
この作品の著作権は にこさん にあります。無断転載は禁止です。

作者からのメッセージ

作者からのメッセージはありません。


アイデア賞

詞として、作品として、アイデア(発想)が良かった作品で、他の部門に選出されていない作品を藤松が1~3作品ほど選びます。こちらも藤松の完全なる独断と偏見での選考になりますがご了承ください(滝汗

 

まずはsky_さんの「巡り合わせ」まずパッと見て ってなんだろうって思いました。なんとなくパソコンの言語かなあなんて思い調べると、「なるほど」って思ってしまいます。文章表現ももちろんですが、言葉の畳みかけや読点、空白の使い方などが綺麗な作品です。

   

巡り合わせ




三拍子に雨が降る 君の街には降り止まず
透ける四季に化ける 化けた先に何があるの?

 
 


 

あーあ、

「最初で最後のエンドロールが流れ出す空は温めていた色に呼吸は感じていた音にふわりと飛んだ空が何時か音を切るおとがする昨日も明日も明後日もそして」


そして数秒間で雨が散る 光の海には届かずに
「ねぇまだ息してるの?」 掛けた言葉に後悔はない

「最初で最後のエンドロールを囁いてる空は温めていた色に呼吸は分かれていた音に真空に消えた空が何日か音を切るおとがする昨日も明日も明後日もそして」


そして晩秋は 一瞬で散る 光の海には届かない



数秒間で散る 数秒間で散るよ


はあ、

「最初で最後のエンドロールを囁いてる空は温めていた色に呼吸は分かれていた音に真空に消えた空が何日か音を切るおとがする昨日も明日も明後日もそして」

ねぇ


まだ


息   をしてたの?

掛けた言葉に息がない

作者;sky_
作者・sky_さんのプロフィール
ジャンル; [ 歌詞 ]   20170112() 080006秒 公開
この作品の著作権は sky_さん にあります。無断転載は禁止です。

作者からのメッセージ

ストックから。仕上げました。

続いてはりんちょ93さんの「SiLENT WiNG」女性の役者さんの演劇を舞台袖で見守る人の話かと思いきや、好きな人の告白を応援するという何とも切ない歌詞。たった一文で視点を切り替えるとはお見事!ちなみにこの場合のWINGは「羽根」ではなく「舞台袖」という意味なんですね。タイトルの”i”がさらに切ない。。

 

   

SiLENT WiNG


そして、その日はやってきた
綺麗な衣装に着替えて
その表情は決意に満ちていて
それでも不安に震えていて

すぐとなりの僕にも伝わるよ、緊張が

貴方が主人公の舞台は
もうすぐ始まるから
沢山のスポットが照らすから
どうかそれまではお静かに
幕が開くまではお静かに


相手の役者は待ってるよ
貴方の手を引くそのために
僕には立てないその舞台
舞台袖から観ているよ

すぐとなりの僕にも伝わるよ、恋心

貴方が主人公の舞台は
もうすぐ始まるから
鳴り止まぬ歓声が聞こえるから
どうかそれまではお静かに
幕が開くまではお静かに



貴方とあの人の舞台は
始まっているから
鳴り止まぬドキドキが聞こえるから
「どうか今はお静かに」
僕は自分に言い聞かす
届かぬ心に言い聞かす

作者;りんちょ93
作者・りんちょ93さんのプロフィール
ジャンル; [ 歌詞 ]   20161208() 010836秒 公開
この作品の著作権は りんちょ93さん にあります。無断転載は禁止です。

作者からのメッセージ

作者からのメッセージはありません。

最後にKAMOMI->RUさんの「ジジ抜き」ニュースを見ていたら、とあるアメリカ人が「俺たちは最高の切り札(トランプ)を切った!」と叫んでいました。今、私たちは時代が劇的に変わる瞬間に生きているのかもしれません。まさに「時事抜き」ですね。

 

   

ジジ抜き

彼が引いたトランプは何だろうか?
このゲームを左右するであろうあの1枚は。
ダイヤのエースだろうか、それともジジだろうか。
そんなのゲームの最後まで分からないけど。

優しく接してくれた彼は自己中に様変わりした
渦巻いた憎悪も回収できぬまま、今、始まった。

すべてはあのトランプのせいだろうか?
トランプが悪いんだろうか?
きっとあれは社会が作り出した本音の偶像だ

壁が建つらしい
ありえないと嘲笑った人々は今、現実味を帯びてきたそれに怯えている

'Make America great again.'
その言葉は世界を偉大なものにするチャンスを拒んだ
世界はあくまで国の集合体であり、
国はあくまで人の集合体であり、
人はあくまで男女の、思考の、人種の集合体でしかなかったのかもな。

誰かの幸せの為には、誰かが犠牲にならなきゃいけない
それが物の理である以上しょうがないのかな。

彼が引いたトランプは何だろうか?
このゲームを左右するであろうあの1枚は。
ダイヤのエースだろうか、それともジジだろうか。
そんなのゲームの最後まで分からないけど、ただ不安だ

作者;KAMOMI->RU
作者・KAMOMI->RUさんのプロフィール
ジャンル; [ 即興詩 ]   20170121() 220511秒 公開
この作品の著作権は KAMOMI->RUさん にあります。無断転載は禁止です。

作者からのメッセージ

何の脈絡もなしに、ただ思ったことをつらつらと書いてみました。

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